読書感想文 2008/08/22_Fri_02:02

姫野カオルコ著　『ツ・イ・ラ・ク』


読破。
師匠ご推薦の一品。
通勤の憂鬱を消し去るために昨日の朝から始めたんですが
一気に読み込んでしまいました。


ヒトが恋に賭けるエネルギーを全身で浴びてしまった感じです。
・・・・脱力感・・・。


書ききれる気がまったくしませんがちょっとだけ感想など。
師匠への感想文提出は時間をかけて改めて致しますね。
萌え語りいたしましょう！

以下、ネタバレご注意。

”恋とは堕ちるもの”言いえて妙。

題名通り恋に堕ちていくお話。
濃密で閉鎖的な少女の世界。淡々と書き込まれていく日常に
序盤から一気に引き込まれました。
少女たちの言動や生活が自分の記憶と混同しておかしかった。
十数年、脳の奥の奥にしまいこんでしまっていた名前とか浮かんできたりして。
不思議な気分。
私はどんな子供だっただろう、なんてこと考えてしまった。
隼子みたいにどこか冷めていて絵ばっかり描いていた気がする。
いや、ハルのように潔癖少女だったかな？
周りのクラスメートが私をどう見ていたのか無性に気になってきた（笑
おそらく本題の恋愛話になるまでは本編の半分位読み込まなければならないけど
少女時代特有の毛嫌いしていた”いやらしい”事が徐々に好奇心に変わる描写が
数々のエピソードに組み込まれていて、
唐突な隼子の先生への気持ちの変化もすんなりと受け入れられた。
出だしはすべて”好奇心”だよなぁ・・そうだよなぁ。

・・・そして、二人は堕ちていきます。狂気ともいえる位に急速に激しく。
圧巻。


なにより良かったことは二人の年齢。
14歳と23歳ということ。
これ絶妙な設定だと思います。
これが常識の範囲のだったらただのポルノになってしまうかもしれない。
18歳と27歳とか・・・・ちょっとリアルすぎてて気味悪い。
二人とも若いから堕ちた。そして苦しんで、お互いを引きずった。


成熟した大人の二人がこの後どんな堕ち方をしていくのだろう。
そんなくすぐったい余韻に浸ったラストシーン。
単純な言葉で申し訳ないですが、これ、面白いです！

本当は二人の関係はもちろんですが、その他の登場人物にも萌え要素に事欠きません。


バルアシェフィルタ満載とのお勧めコメント。
おそらくその通りなのだろうとワクワクしておりましたが想像以上でやられました。
特に二人の始めてのシーンはまんまバルアシェ。
というか、出会いも終わりもすべてバルアシェだった。
感動した！ありがとうございました！！